2005年冬薔薇の誘惑

薔薇の誘惑愛の女神、ヴィーナスとともに誕生した花の女王

薔薇の

ミニ知識

神話と歴史を彩る華麗な花の女王

中輪の「ローテローゼ」。赤バラの花言葉は『熱烈な恋』

淡いピンクの「エクター」。ピンクの花言葉は『温かい心』

画家ボッティチェリの代表『ヴィーナスの誕生』で描かれたように、ギリシャ神話では愛の女神ヴィーナスとともに、地上でもっとも美しいものとして誕生したと語られる薔薇。
その華麗な美しさと芳香ゆえに、「花々の女王」とも「恋の吐息」とも絶賛され多くの画家や詩人たちを魅了してきました。
古代ローマの宴では床一面に薔薇の花びらが敷きつめられたとも。

神秘の青い薔薇を求めて品種改良

2002年「世界のバラ年」記念で日本初公開された黄金色の大輪「ラブ＆ピース」

19世紀初頭、ナポレオンの妻ジョセフィーヌはパリ郊外の館にバラ園を作り、世界各地から珍しい品種を取り寄せます。

庭園には3万本の薔薇が植えられ、お抱え園芸家の手で、世界で初めて人工交配が試みられました。

現在薔薇の園芸種は四季咲きや房咲き、オールドローズなど約3000種、毎年新しい品種が作られますが、期待されているのは青い薔薇の誕生です。

クレオパトラ秘伝の薔薇水の効能

ビタミンＣが豊富なローズヒップ（野薔薇の実）ティーにも美肌効果が

絶世の美女と称えられるクレオパトラが愛用していた薔薇水やローズオイル。

古代ギリシャかローマ時代から、薔薇の香りがとけ込んだ薔薇水やオイルの美容効果は知られていました。

実際に引き締め作用があり、みずみずしい肌を保ってシミやシワを防ぐことも証明されているとか。また香りには催眠作用や頭痛を和らげる効果があります。

貴婦人たちと美を競う薔薇の庭園

※1ロンドン市民憩いの場、クイーン・メアリーズ・ローズガーデン

※2白薔薇で彩られたエレガントなフランスの庭園

かつてはヴェルサイユ宮殿で、貴婦人たちと美しさを競った薔薇。薔薇の庭園は華麗な色彩と優雅な香りで人々を魅了します。英国には英国バラ協会のローズガーデンやクイーン・メアリーズ・ローズガーデン、キューガーデンズなど由緒ある庭園が数多くあります。日本でも、札幌の街が眼下に広がるちざきバラ園（Ｔｅｌ.011-551-1430）、薔薇園芸に魅力が堪能できる茨城県フラワーパーク（Ｔｅｌ.0299-42-4111）、珍しい品種が揃う京成バラ園（Ｔｅｌ.047-459-0106）、東洋一の規模を誇る川崎市生田緑地内バラ園（Ｔｅｌ.044-978-5270）は一度訪れたい名園です。

※3英国王立植物園、キューガーデンズには華麗な薔薇のアーチが新品種を数多く作り出してきた薔薇の名門で、薔薇の歴史もわかる京成バラ園